書斎に来た虫

午前中は人間ドックだった。
胃の検査は長い間バリュームを飲んでのレントゲン検査だったが、バリュームを飲むのも検査台の上で技師の指示に従って体を移動させるのも苦痛になっている為、昨年から胃カメラにした。
口からの胃カメラよりも鼻からの挿入の方が楽ですよとの医者の勧めでそうしたが、矢張りきつかった。
ベットに横たわったまま上目遣いにモニターに映し出される自分の胃の中を眺めていた。
昨年は初めての経験だったから吐きそうになるのを必死に堪えてモニターを見る余裕など無かったが、今年は苦しさの中でも医者に2・3の質問をすることができ、炎症もポリープもない綺麗な胃ですよと言われたときは正直嬉しかった。

炎天下で虫撮りもならずと諦めていたら、書斎の窓にアブラゼミとカマキリとオケラの訪問があった。
アブラゼミが来たりカマキリが2階の窓まで登ってくることはこれまでに何度かあったが、オケラが来たのは初めてだ。

オケラにもそれなりの飛翔力はあると思うが2階の高みにまで飛ぶ力はあるのだろうか。
網戸にしがみついているヤツを注意しながら捕まえて、

ガラスコップに入れてしばらく眺めていた。