トカゲ

庭のオニユリに三日前からトカゲが来るようになった。
昼間はオニユリの上にトカゲを見ることはないが、夕方六時頃になるときているのだ。

このトカゲの模様などからみるに日本固有種のトカゲ、和名ニホンカナヘビのようだ。
昼間行動し、主として昆虫やクモ、ワラジムシ等を捕食するというから日中見かけないのは当然だろう。
そして夜は木の上などで寝るというから夕方になるとこのオニユリに帰ってくるのだ。
昨年も玄関先のタカサゴユリに夕方になるとトカゲが来ていた。

決まってタカサゴユリに来る夜の訪問は二週間ほど続いただろうか。
同じ場所に来るこのトカゲには、一種の帰巣本能みたいなものがあるのだろうかと思ったほどだった。
そして眠りにつく格好は何時見ても同じようだった。

昨年のトカゲの時は「何処かに捨ててきてよ」とカミサンは気味悪がっていたが、少し辛抱してもらって観察を続けていた。そんな事もあって今年はトカゲのやって来ているのは内緒にしている。
私も蛇など見るとゾッとするほど爬虫類は苦手だが、このトカゲだけは不思議と苦手意識はない。