スズバチの飛び立った痕

台風の過ぎ去った後の庭で、オニユリの葉の上にカマキリの幼体がいるのを見つける。
この小さな体で激しい嵐をどうやってやり過ごしたのだろうか。

庭の隅に仕掛けてあるドロバチ用の竹筒トラップも台風の影響は受けていないようだ。
竹筒トラップは四ヶ所仕掛けてあるが、未だドロバチたちが巣作りに来た様子はない。

この竹筒トラップを見ていてスズバチの土の巣のことを思い出した。
スズバチの羽化のことをずっと気にしていたのに、ここ四日間程見るのを忘れていたのだ。
スズバチは羽化して飛び去っていた。
(左端の穴はラジオペンチで壊した痕)
昨年8月の終り頃巣作りを撮って以来の付合いもこれで終わりだ。
ラジオペンチで巣の一部を壊したこともあるが相当に硬い土壁の巣だった。
この硬い土壁に穴を穿って出てくるスズバチの姿を撮りたかった。
それにスズバチの巣作りを身近で撮れることはもう無いかもしれない。

スズバチの飛び立った痕を見ながらいろんなことを想像していた。
巣の一室はオオセイボウに寄生卵を産み付けられていたから、あの青く輝くオオセイボウの羽化してくる姿も見られたかもしれない。