はねず踊り

はねず踊り(隨心院 京都・山科小野)に行って来た。
私の手には負えない難しい被写体だった。

踊りは狭い舞台の上で行われ、どちらかと言えば単調な踊りだ。
これを一枚の絵として切り撮るには、相当突っ込んだアングルや光を考えていないと、ありふれた写真になってしまう。
いろいろと試行錯誤しながらシャッターを切っていたが、あまりにも難しいので戦意喪失。

早々に引き上げ、勧修寺へ。
勧修寺の池のカワセミは知る人ぞ知る被写体だ。
ハスの蕾に止まっているカワセミの見事な写真を見たことがある。
そんな環境がどんな所か見に行ったのだ、今の時期、枯れハスの池は見る影もなかった。
それでも枯れハスの池にカメラを向けている人がいた、相当な長尺のレンズだったからカワセミの来るのを待っているのだろう。

目的の電車が来るのを待つ撮り鉄さんの辛抱強さ以上に、何時来るかわからないカワセミを待つ野鳥写真家の待ち方にある種の畏怖を感じていた。
いつもだったら通りすがりの挨拶や何を狙っているのですかと声をかけるのだが、それを押しとどめるような雰囲気があり、足早にその場を通り抜けた。

はねず踊りが上手く撮れないからと早々に戦線離脱しているようではいい写真は撮れません。何時やって来るのかも分からないカワセミを待つあのカメラマンを見習わなければ。