滅びゆくもの達

撮影ファイルの一つに「滅びゆくもの達」と名付けたものがある。
虫撮りのフィールドで見かける廃屋など構造物の壊れたものが対象だ。
一時は虫撮りよりもこの方に夢中になっていたことがあった。

昨日も「滅びゆくもの達」をみた。

3年前の2月の棚田で見た光景も人影を見なくなって長い時間が流れたものだった。


棚田の片隅に半ば崩れかけて立つ農事小屋、赤錆た泥だらけの耕耘機。
そんな光景を見るとついそれらが息づいていた時のことを思い、打ち捨てられた姿が悲しいのだ。
棚田に人の姿があった頃は例え古びた農事小屋であったとしても何処かに補修の手の痕が見られたし、耕運機も農作業の後では必ず泥は洗い流されていた筈だ。

滅びゆくも達。放棄された棚田、農事小屋、耕運機 それらは様々な事を暗示しているのだ。
TPPのことが気になっている。