冬・蛾の幼虫

書斎の南側の窓際に蛾の幼虫がいるのを見つけた。
ゆっくり這っている。「えっ!」と思った。季節は12月の終わり、しかも2階の窓際なのだ。
この寒さの中を2階まで上がってくるとは。急いで室内に採り入れた。


何という蛾なんだろうか。
Webで探してみたが同定しかねている。
マイマイガなんだろうか、チャイロドクガの仲間なんだろうか。

写真を撮る時もその後も幼虫は動きを止めていたからそのままにしてコーヒを入れに下に降りた。
書斎に戻ってみるとヤツがいないのだ。
万一ドクガだったらと思い探し回したが見当たらないでいた。

そして思いもよらぬものを机の下から見付け出した。
夏の終わり頃ジュンク堂書店で買った本3冊、書店の袋に入れたままの状態だ。
先の大掃除をした折にも気付かなかったようだ。

ソフィーの世界(上下) ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子訳 NHK出版
黒曜石・3万年の旅  堤 隆 日本放送出版協会
ジュンク堂に立ち寄った目的は縄文時代の石器に関する本だった。
いつもの癖であちこちと本屋さんの中を見てまわる。
児童書の売り場で何気なく手にした「ソフィーの世界」を立ち読みしていて、その内容の凄さに驚き暫らく夢中で読んでいた。
ゆっくり読たいと思い又孫娘にも薦めたいと思って買い求めたものだ。
そんな本を忘れているとは。

ソフィーという14歳の女の子を主人公にしたミステリー(ファンタジー)物語だが、最初の10ページ足らずを読むだけでもその内容の深さに瞠目させられた。

「ソフィーはひとしきり、わたしはいる、と考えた。すると、いつまでもいるわけじゃない、と考えないわけにはいかなかった。
今わたしはこの世界にいる。でもいつかある日、わたしは消えてしまう。」

少年少女向きに書かれているが西洋哲学史であり「なぜ」と問いかける哲学そのものが物語になっているのだ。
急いで読み終えねばならない。

蛾の幼虫がPCモニターの下に姿を見せたので飼育箱に入ってもらう。