ミントの群落にて

琵琶湖を望む高台にある住宅地も数年前までは空き地が点在していたが、今では空き地も僅かばかりだ、(空き地が少なくなったかわりに空き家が増えている)
そんな空き地の一つに野生のミントが土地のほぼ半分を占有している所がある。
早朝、ミントの花に虫たちが来ていることを期待してそこへ出掛けてみた。

ミントの原に足を踏み入れると思いの外の強さで、青っぽい感じのミントの香りに包まれる。
朝露でもしていれば冷たい触感と同時にミントの香りが楽しめただろうが、草原は早朝から乾ききっていて冷涼を楽しむことは出来なかった。

ミントを出来るだけ踏みつけないように注意しながらミントの原を丹念に見て廻ったが、期待した虫の姿はなかった。
見つけたのはヒメウラナミジャノメとキオビツヤハナバチのような感じのハチ、2種だけだった。


このハチの名前を知りたいと図鑑などで調べたが同定出来ずだ。


草むらの一角では数匹のキリギリスの鳴き声がするのだ、近付こうとすると直ちに鳴き止む。
鳴き声のした場所の見当を付けそっと近づき、鳴きだすのと姿を現すのを暫くの間待ったが願いは叶わなかった。
鳥撮りさんのブログなどを拝見していると、鳥の現れるのを4時間でも5時間でも待っている、そんな記事をよく見かける。
実際に陽射しの厳しい湖岸で、鳥待ちしている鳥撮りさんのグループを講座の行き帰りなどで何度も見かけたこともあった。
老躯にもそんな待ち時間が持てるならキリギリスも撮れただろうに、陽射しがきつくなったとばかりに引き上げている、これではベストシーンが撮れるはずもない。