キセルガイ

雨上がりのブロック擁壁にキセルガイがいるのを見付ける。
いろんな所でよく見かけることもあり、これまで気に留めることもなかったが、今回ばかりは違った、思わずコンデジを取り出す。
それというのも沢山のキセルガイが擁壁にくっいているのだ。
よく見ると半数以上がゆっくりと動いている、長年虫撮りをしてきたが初めて見る光景だ。


数えてみると1平米もない広さの中に27個のキセルガイがいた。
しかもキセルガイがいるのはその場所だけで擁壁の他のところには見当たらないのだ。
どんな条件があるからなのだろうか。

先日も棚田の南斜面で沢山のヤマトシジミの交尾体を見たが、こんなヤマトシジミの集団を見たのも初めての経験だった。
今年は何故か初めて経験するということが多い。

キセルガイ福島県地方では昔から肝臓病に効くとして用いていたという。
また最近では健康食品として注目され、養殖が行われ始めたとか。
一度食してみたいものだがどんな調理をするのだろうか。


左腰の痛みが少しづつ嵩じている。
鳥撮りや虫撮りに出掛けるのが苦痛になっているのだ、出掛けるのを控え読書に専念しろということだろうか。

「北のオントロギー」に集中しよう。
「北のオントロギー」所載の「流木の身になるー北方狩猟民の「視点」をめぐる覚え書き」は、Webサーフィンしていて偶然相模女子大学の紀要で見付け眼を通していたが改めて読み直すことにする。
「西南アラスカに住むユピック・エスキモーは、流木のかたわらを通り過ぎようとするときには、これをひっくり返す。流木が同じ姿勢のままいることの退屈さと苦痛から救い出してあげようとしてそうするのだという」
こんな書き出しで始まるこの論文を読むのは、老躯には想像以上に厄介なのだがボケ防止の一助だ。
流木に関しては、ウイリアム・ブルーイットの「極北の動物誌」の中に”旅をする木”という素晴らしいい作品がある、何度も何度も読み返しているがこれも併せて再読しなければなるまい。