狗肉を売る

羊の肉はこれまで何度か喰ったことはあるが、犬の肉は喰ったことがない。
だから犬の肉はどんな味がするのか、どんな料理なのか全く想像も出来ない。
「羊頭を掲げて狗肉を売る」などという言葉があるくらいだから、羊の肉に比べて狗肉は相当に不味いのだろう。

「歴史家たちの群像ー歴史のはじまりとは何かー」という講座が、今日から6回の予定で始まる。
第1講は、歴史の父・ヘロドトスの功罪 ー「歴史」にみる東西の成立ー だった。
講座案内を見て面白そうだと思い受講したのだが、今日の講義内容は私にはどうにも喰えなかった。
老兵には不味かったのだ。

狗肉ってどんな味がするのだろうか、犬の肉でも料理の仕方によっては美味いのだろうか。
それにしても今日の料理は雑駁で薄味だ。
塩気や香辛料が上手くまぶされていれば少しは喰えただろうに、それも感じられないのだ。

食べることにいろいろと好奇心もあるが狗肉は喰いたいとは思わないな。
羊頭を掲げて狗肉を売る、確か、中国南宋時代の禅書「無門関」が出展だったな、いろんなことを考えていた。
途中で補聴器をはずす。
居眠りもならず今回は相当に苦痛だった。
すぐ前の席の人もこっくりこっくりしていた。
瀬田キャンパスや深草での別の講座で何度か見掛けたことがあり、相席したこともある人だ。
その時は熱心にメモを取っていたが、その人も居眠りしていた、不味い料理だったのだろうか。

次回は、歴史書のはじまりと司馬遷 ー「史記」にみる中華帝国のはじまりー 美味いシシカバブであることを祈ろう。

帰り道、いつも覗き込む人形店のショウウィンドウを暫く見入っていた。