老いのかたち(18)

午前5時を少し過ぎ二階の書斎の窓を開け放つ、爽やかな朝が始まっていた。

撮り溜めた写真の整理やRAW現像をやった後、ヘミングウェイの「老人と海」を読む。
文庫本の「老人と海」を持っていたと思い、書棚を探しまわったが見当たらない。
以前だったら見当たらないことは即読書断念だが、今ではWebで探せばなんとかなるのだ。

Kindle版の老人と海・祭谷一斗 訳を入手する。
お陰で夜更かしだったのに午前五時の目覚めだ、そのまま起き出す。

老漁夫サンチャゴの長い不漁の期間の様子、やっと巡り会えた獲物巨大カジキとの4日間の格闘、ボートに縛り付けて帰る途中サメに食い荒らされる獲物等など、そんなシーンが何処かに突き刺さっていたようで、僅かな眠りで眼が覚めてしまったのだ。

ある一定のリズム感を持った生活パターンを放棄してから5・6年になる。
眠りたいときにに寝、起きたい時に起きる、昼夜逆転が暫く続くこともある、不健康な暮らしだと分かっているが、自儘な暮らしが続いているのだ。

早朝の草叢へ入る。



カマキリ、ヤマトシジミ、バッタの幼体等も見た。
竹筒トラップでのオオフタオビドロバチの活動はなし。