アゲハの羽化(2)

飼育箱の中の最後の一個のサナギが羽化の準備を始めている。
 8時28分
昨日は買い物に出掛けたお陰で羽化の様子を撮るチャンスを失っているのだ。
今度はきちっと羽化の状況をおさえようと万全の準備をして待つ。

羽化が始まるまでの時間は落ち着かないほど長く感じる。
この時間をやり過ごす為にWebで調べ物をする、横目でサナギの様子をちらちら見ながらだ。

調べ物の途中で睡魔に襲われつい座椅子の背を倒してしまった。
これがいけなかったのだ、うとうとしたのは三〇分足らずだったが、羽化は終わって蝶が生まれていた。
 12時48分

これ迄何度も羽化の様子を撮ってきたが今回のような失敗は初めてだ、辛抱強く待ち続けるという体力や気力が今年は無くなっているのだ。

書斎に来てもらったアゲハの幼虫六体の内、四体が蝶になり、一体はアゲハの代わりに寄生蜂マダラヒメバチになり(7月5日)一体は飼育箱から脱走した後干からびて死んでしまった。

最後に羽化したアゲハがいつ飛び立ってもいいように網戸の窓を開け放しておいた。
気が付いた時にはアゲハの姿はなかった。
その開け放しておいた窓から、アゲハと入れ替わるようにスズメバチが侵入してくる。

そのスズメバチもいつの間にかいなくなっていた。