ルリタテハのサナギに開けられた穴

今朝見た時、昨日の夕刻に見たルリタテハは階段の石垣から姿を消していた。
早朝の最低気温は4度C近かったがこの寒気の中何処へ行ったのだろうか。

このルリタテハのことから、10月初旬に蛹化し今も木にぶら下がっているルリタテハのサナギのことが気になり庭に回る。
これまでにこのサナギのことが気になっていたから何度も見てきたが、羽化した様子もなくサナギのままだった。
室内に取り入れるよりも自然な状態で越冬させ、春先になれば飼育箱に取り入れて羽化を見ようと考えていたのだ。

羽化の形跡のないサナギを手に取りよく見ると、サナギの腹に穴が開けられていた。




ルリタテハに寄生するタテハサムライコマユバチかヤドリバエ系のものが飛び出して行ったのだろう、小さな痕跡が残されていた。

サナギを鋏で切断してみる、中からこぼれ落ちたのは、ルリタテハのサナギの内蔵を喰って育っていったであろう寄生蜂の残した数片の残滓だった。
寄生蜂がサナギの腹を食い破って巣立っていったのはいつの頃だったのだろうか。


このルリタテハが蛹化の準備を始めたのは、10月1日の13時過ぎ、蛹化を完了したのが17時半頃。
これまでは終齢幼虫になる頃に飼育箱に取り入れ、蛹化のシーンも羽化のプロセスも撮ってきたから、今回は自然状態での越冬をと思い室内に取り入れなかったのだ。

飼育箱に取り入れていれば念願の寄生蜂が見られたのに残念だ。

ルリタテハの幼虫受難」というタイトルで、2012・10・19日のブログにも書いたが、あの時も手の届かぬ塀の向こうに、コマユバチに寄生されたルリタテハの終齢幼虫がいたため、手にすることが出来なかったのだ。

ルリタテハから飛び出す小さな寄生蜂、見てみたいものだ。