冬至のゆず湯を楽しもうと庭の柚子の木から柚子の実を収穫した。
3年ほど前までは隔年ごとにバケツに山盛り二杯ほど採れたが今年は僅かばかりの収穫だ。
おすそ分けは孫の家だけにした。
柚子を届けた帰り道、ジジッッ・・ジジッッ・・ジジッッ・という弱々しい虫の鳴き声を聞いた。
この寒空の下、虫が鳴くはずはないと思いながらも立ち止まって耳を澄ましていた。
山茶花の生垣の中から聞こえてくるのは明らかに虫の声のようだ。
冬に鳴く虫なんているのだろうか、何かの音を錯覚しているのではと思いながらも聴いていた。
長い一鳴きの後小休止がありまた鳴き始める、コウロギの仲間のような鳴き声だった。
Webで検索してみた中ではハラオカメコウロギの鳴き声が一番近いようだった。
コウロギの仲間のうちでもこのハラオカメコウロギが一番遅く(11月末)まで活動しているようではあるが、それにしても今は12月末だ。
冬至のゆず湯につかりながら、成虫で越冬するコウロギの仲間は居るようだが、「冬に鳴く虫」は本当に居るのだろうか、幻聴ではないのか、冬に鳴く虫の有無を調べるには、等といろんな事に思いを巡らせていた。
幻聴で無いことを祈らねばならない。