虫撮りと読書(1)

昨夜から読み始めている「極北の動物誌」ほぼ半分まで読み終えた。
冒頭所載の「旅をする木」は一本のトウヒの生涯をアラスカの風景と共に、情感豊かに描かれていて、十数年前と同じような感動を覚えている。

推敲に推敲を重ねたような文章は、冗長な表現をそぎ落とし的確に情景を描写している。
簡明な文章だけに、読み手のイメージ力と知識の如何によっては、アラスカの風景に濃淡があるだろうと思う。

十数年前と比べると今の私の中には、星野道夫松本紀生岩合光昭さんらのアラスカに関する写真集、それにナショナル・ジオグラフィックでの写真などから映像情報が蓄積されていて、「旅をする木」のイメージをふくらませてくれる。

三年ほど前だったか、京都新聞八幡支局主催の湖灯塾の講演会で、松本紀生さんのアラスカに関するスライドとトークショーを聞いたことがある。
あの時もアラスカへ行きたいなと思ったが未だ行けずにいる。
行けなければ想像の翼を拡げてイメージのアラスカを旅することだ。
それなら急ぎ足で読むよりはゆっくりゆっくり読むほうがいいかもしれないと思い始めている。

今日の虫撮り


読書の合間に虫撮りするか、虫撮りの合間に本を読むか。
明日は伏見稲荷大社の万灯神事にでかけてみるか。