足元の小さなドラマ

今日は偶然にも足元の小さなドラマを2つ見た。

1つは昼下がりの図書館の構内。予約しておいた本が用意できたというメールをもらったので受け取りに行った時、駐車場出口近くのケヤキの下でヨコヅナサシガメカメムシに口吻を突き刺しているのを見つけたのだ。人の往来の多い場所にも関わらず踏み潰されずにいたもんだ。ザックからコンデジ(casioEX-10)を引っ張り出ししゃがみこんだ。老人がしゃがみこみカメラを覗いているのだ、背後を通る人の中には怪訝に思い一瞬立ち止まる、そんな人の気配も感じたが、老爺はおかまいなくモニターを覗いていた。

ヨコヅナサシガメが干からびた獲物に口吻を差すことはまず無いから、ケヤキの枝にいた生きたカメムシが獲物だ。ヨコヅナサシガメカメムシ、ソロリソロリと近づき長剣の見事な一刺しカメムシは身をかわすこともならずだ。そんなシーンを思い描いていた。それがなにかの拍子に獲物と一緒に地面におちてきたのだろう。

もう一つは我が家の電気温水器の格納壁の近くで、新聞を取りに出た時見つけたのだ。

クサキリの死骸に小さなアリが群がっていた。アリは体長2mmほどのアミメアリだ。

半月ほど前にもアミメアリがアオカメムシに群がっているシーンを撮っている。これから秋口にかけて小さなアリが獲物に群がっているシーン、何度かは見られることだろう。還来神社や樹下神社、近くの天皇神社の庭先でアリやハナバチなどの活動をよく見かけるのだ。折りに触れて小さなドラマを探しに出掛けねばなるまい。

植物写真家・埴沙萠の書籍に「足元の小宇宙」という写真エッセイ集がある。先日もNHK・TVで82歳の沙萠さんの撮影活動ドキュメント「足元の小宇宙」が放映された。老いた写真家の四季にわたる撮影の様子が素晴らしかった。

私ももう86歳、重いヤツを持って鳥撮りに出掛けるのが相当に厳しくなっている。何かをしないとボケてしまうだろうから、ファインダーを覗きはじめた原点の虫撮りに戻る頃合いになっているのだ。

今日借り出してきた本

返却期限日は6月26日、何処まで読み切れるやら。埴沙萠さんの写真エッセイ集「足元の小宇宙」が電子書籍版にもあるようだ、コヤツも読んでみるか。

本日快晴、いい一日だった。