老いのかたち(32)

雨の一日、鳥撮りに出掛けられずだったので、録画しておいたNHKスペシャル「足元の小宇宙〜生命を見つめる植物写真家〜」を見る。
老齢の植物写真家埴沙萠さんの活動の様子を収録したものだ、これまで何度も見てきた。
これほどまでに繰り返し繰り返し見たものは他にはない。
この収録の時の沙萌さんは82歳、なんとも穏やかで明るく元気な老爺なのだ。

自分の老いを考える時、決まって沙萌さんのような老いのかたちであればと思う。
1931年生まれというから自分よりも7歳年上だが、なんとも素晴らしい老いのかたち、草原に膝をつきファインダーを覗き込む姿、植物を見る眼差しのやさしさ、いいなと思う。(そんな沙萌さんだったが昨年の2月に他界された。)

暖かくなって虫撮りの季節が始まれば沙萌さんに倣って路傍の草花にも眼を向けねばなるまい。

ホオジロ3態は昨日撮影のもの