10歳若ければ

比良連山の南の端霊仙山から権現山、蓬莱山、打見山、比良岳、堂満岳、釈迦岳と連なる山裾には、1980年代後半から90年代初頭のバブル景気の頃に開発され、景気の後退とともに放置された宅地・別荘地が幾つもある。
そんな放置された別荘地の一つに山水が流れこんで棚田状に湿地化したところがあるのだ。
そこはトンボや水生昆虫を探すのに格好の場所になっている。

天気が好かったので早春の湿地を覗きに出掛けたが、今日はびわ湖一周ロングライドの日だったこともあり、161号線では走り辛い運転を強いられることになった。


長浜市豊公園を発着とする148Kmのびわ湖(北湖)一周ロングライドにどれだけの人が参加しているのだろうか、車を走らせているとひっきりなしに自転車の小集団がやって来る。
161号線は広い道ではないから、対向車は自転車を除けようとして中央線をはみ出してくるのだ。
大型のトラック等とすれ違う時は冷や汗モノだった。
ハンドル捌きに老いを感じていた。

ライダーの中にかなりの年配と思われる人が混じっているのを見掛ける。
何人かいた。
自分ももう10歳若ければ参加しただろうに、空き地に車を止めて走り去るライダーを見送りながらそんな思いでいた。

目的の湿地化した所や周辺の雑木林は春なお遠い感じだった。