呆けた半時

龍大深草キャンパスで講座のある時は、写真ギャラリーを何ヶ所か廻るのとジュンク堂書店に立ち寄ることが習慣になっている。
今日もギャラリー古都ほか2ヶ所ほど覗いたが疲れただけだった。
写真展等を見て歩くと何点かは、おおっ!とかいいなと感じるものが在るが、今回は全く見当たらなかった、その所為で我儘な観覧者は不味いものを喰わされたように機嫌が悪くなっていた。
歳経る毎に何事についても好き嫌いが激しくなり我儘になっているのだ。

歩き疲れと渇きで四条通スターバックスに入る。
ホットコーヒーとグラノラを貰って四条通の見える席に腰を下ろし、呆けたように人通りを眺めていた。


ガラス窓越しに見るさまざまな人の行き交い、その無音の光景をボケーッと眺めていて、写真展を見て不機嫌になっていた自分が可笑しくなっていた。
そんな可笑しいと思うことも一瞬だった、その後半時以上呆けていたようだ。

ボケーッと呆けていられる時間が持てるということは幸いなことなのだ。
冷めたコーヒーを飲み終え、雑踏の中に出た。