老いのかたち(9)

旧い知人Kから暑中見舞いを頂いた。
今も絵筆を握っている事が記されており、添えられた絵を見ながら今もって感性の若さを失っていないのに驚きを感じていた。

彼もそう遠くない年月に傘寿を迎える筈だが創作意欲を今なお維持しているのだ。
それに比べ暑さにかまけてカメラを持ち出していない自分が寂しくなる。
カメラを持ち出さないだけでなく最近は万事億劫になっているのだ。

老いのかたち、それは自分自身が意識して創り上げるものだろう。
意識もせず時間の流れに委ねてしまえば、ふにゃふにゃのみっともない形になるに違いないのだ。

諸行無常