読書ノート(4)

読書が楽しみでいろいろ読んできたが、これまで同じ本を再読するということは数少なかった。
その数少ないものの一つが10月中旬に読み始めた「華厳の思想」・鎌田茂雄著だ。

ある期間を置いて読み直すことはこれまでにも何度かあったが、今回は日を置かずに再読にかかり、今日読み終えた。

華厳の思想の核心に触れる何か小さな1点でもいいから理解できたら、そんな思いで読んでいたが老兵には余りにも難解で咀嚼出来ずだった。

何か解りかけたところもあったが、表面づらの浅薄な理解よりもむしろ解らない方が身のためですよ、飲み込んだものを吐き出してしまった方がいいのでは、自問している。
「一即多」だとか「空即是色」だとか「縁起を見る者は空を見る」などという事など解らないほうが良いのだ。
これが「華厳の思想」の読後感だ。
呆けて日暮しすることを恐れているがボケーッとしているのも安穏で良いのだと思い始めている。