老いのかたち(7)

風は冷たかったが陽光の明るい一日だった。
こんな好天なのにまるで陽の光を拒むかのように雨戸を閉めきったままのお宅がある。
五年ほど前までは年に何度かゴルフをご一緒したYさんのお宅だ。
朝夕の散歩や外出時の道筋なので気にかけているが、雨戸は終日閉めきられたままなのだ、それももう随分長い日月が過ぎている。
最初は不在かと思っていたが、雨戸の隙間から電灯の明かりが見えるのと、時折弁当配達の車が止まっているのを見かけることから在宅だとは察せられる。
それにしてもすべての雨戸が閉められたままなのだ。

老いのかたち、今日も老いのかたちを考えていた。
残り時間がどれくらい在るのかは知る由もないがボケることなく、好きな虫撮りと読書とCookingを堪能したいものだ。
ボケ防止用の本がAmazonから届いた。
 文明崩壊 ジャレド・ダイアモンド著 楡井浩一 訳 草思社文庫
 葬られた王朝 梅原猛 著  新潮文庫

昨日読み終えた「華厳の思想」は読み通すに相当難儀したが、今回手に入れたこの二冊は楽しく読めそうだ。

老いのかたち 諸行無常