避難訓練

自治会の自主防災組織が主導する秋の避難訓練が午前中小雨の中実施された。
天候が好ければ集合した公園で、バケツリレー、消火器の使い方、発電機の起動の仕方など一連の行事が行われるのだが、雨降りの中ということもあって中止だった。

避難時の心得、避難ルートや避難場所の確認、災害時用備品などの説明があるが、聞き取りずらい音量なのだ、それに説明の内容は毎回同じ繰り返しだから上の空で聞いていた。
早く終わってくれないかなそんな心境だった。

所在なくあたりを見回していて、少し先のサツキの刈り込みにクサグモの棚網を見付ける。
お前さん避難訓練に来ていて話も聞かず虫に気をとられるとは、そんな思いもあったが隣の人の傘にぶつからないようにしてサツキに近づく。

棚網の上に幾つかの雨粒が落ちている、トンネル状の巣穴の前の雨粒は大きな球形をなしており、その後ろにクサグモがいるのだ。
水晶玉のような雨粒とクサグモ、アップで撮れば面白い絵になる。
コンデジ(XZ-1)はいつもポケットに忍ばせているからコイツを取り出したいのだが、避難訓練の会場だ、取りだすのは諦める。

避難訓練が終わって家に帰ってもクサグモと棚網のことが気になっていた。