クサグモの獲物

昨日とは打って変わって素晴らしい晴れ間、絶好のトンボ撮り日和だ。
先日撮り切れなかったイトトンボを撮りにびわこ文化公園にある小さな遊水池へ行く。



遊水池の流れに沿って行きつ戻りつしながら一時間近くトンボを追いかけていた。

イトトンボは止まっても直ぐ次に移るという小さな飛翔を繰り返している。
息を詰めるようにして夢中でファインダーを覗きこむ、老眼の所為でピントの山が来ないのだ。
やっとの思いで連写した後、息を吐きだし顔を上げると、そのタイミングを測ったように流れの向こうに立っていた人から声がかかった。
「トンボ撮りですか、小さなイトトンボを撮るのは大変ですね」
「ここも良いですが、この上のビオトープは小さな水溜りですから撮りやすいと思いますよ。それに木陰も有っていいですよ」
虫撮りをしていると周囲のことを忘れてしまっていることがよくあるのだ、私は気が付かなかったが、その人は暫らく私の様子を見ていたようだ。
トンボを狙うのに夢中で額に汗をかいている、そんな私の姿を見て親切にアドバイスして下さったのだ。

古代製鉄の源内峠遺跡を復元した場所へ行く途中に、小さな窪地のビオトープがあった。
到着早々、クサグモがイトトンボを捉えているのを見つける。

「虫たちの獲物」というファイルを持っているが、このシーンは大事な一枚になるだろう。

トンボの羽化した後の抜け殻も見た。
イトトンボの交尾もかなりの数が見られた。

ビオトープにはいろんなドラマがありそうだ、時折は見に来なくてはなるまい。