”湖国チョウ勢力図異変”という記事を京都新聞紙上読んだことがある。
琵琶湖博物館の学芸員と県内アマチュア研究家との共同研究によれば、滋賀県内には128種類のチョウが生息していることが分かった。
このチョウの世界にもその分布にいろんな変遷があるようだ。
ツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハ、サツマシジミなどの亜熱帯から熱帯に分布している7種類が過去の記録よりも湖国での分布域を広げているとのこと。
ツマグロヒョウモン・メス
ツマグロヒョウモン・オス
このツマグロヒョウモンは30年ほど前は県内で見つかることが非常に珍しかったようだ。
一方分布域を縮小しているのがギフチョウ、オオムラサキ、ツマグロキチョウなど10種類。
オオムラサキやツマグロキチョウはこれまで数少ないが見たことはあるが、ギフチョウを見たことは一度もない、何処に生息しているのかその情報さえ得られない。
この幻の蝶を見るためには福井や岐阜まで出掛けなければならないのだ。
それから見てみたいチョウがいる。
7-8年前一度だけカメラに収めたスミナガシだ。
このチョウも分布域を縮小しているチョウの仲間なんだろうか。
チョウの分布域の変化、数を減らしていくチョウ、逆に増加しているチョウ。
これらは気候の温暖化の影響であったり里山開発ですみかを追われたり、あるいはギフチョウのように幼虫時の食草カンアオイがニホンジカに喰い荒らされたその結果、その数を減らしてしまったりと、原因はさまざまだ。
虫撮りの時間は残り少なくなったがもう暫くの間は眼を凝らしていようと思う。