アカハラゴマダラヒトリ

山科駅の構内でカードをチャージしている写真仲間のTさんを見掛ける。
友達との待ち合わせがあるようだったから二言三言話しただけで別れたが、この偶然な出会いには白い蛾が絡んでいたと思い、虫撮りの性が偶然を生み出したとおかしみを感じていた。


龍谷大大宮キャンパスでの講座に出席するため最寄りのJRの駅へ急いでいた時、Kさん宅の生け垣の下で白地に黒い斑点を持ったガを見つけ、ザックからコンデジEX-10を引っ張りだした。
翅の間から僅かに見えた赤い腹部からみて、アカハラゴマダラヒトリだろうと推測する。

アカハラゴマダラヒトリ(ヒトリガ科ヒトリガ亜科)は、今年は初見だったから夢中になる。
お陰で電車に乗り遅れ一つ後の電車になってしまったのだ。

アカハラゴマダラヒトリを見掛けなかったらTさんに出逢うことも無かっただろう。
広辞苑によれば偶然とは「何の因果関係もなく、予期しない出来事が起きるさま」とある。
しかし、アカハラゴマダラヒトリを見つける、夢中になってヤツを撮る、最初の予定の電車に乗れない、これが原因で偶然にもTさんに出逢う、これはまさに因果関係ではなかろうか。
それとも偶然に出会ったなどと、この場合「偶然」という言葉を使ってはいけないのだろうか。

今日からの講座は、”「アビダルマ」から「空」の仏教哲学へ ”講師:谷貞志(龍大非常勤講師)
講座概要を見て受講することにしたが半ば居眠りしていた。難解だった。