晩秋のタカサゴユリ

晩秋のタカサゴユリ、門扉の前で一輪花開いている。

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8月の中旬頃には玄関先などあちこちで咲いたが、この時季にタカサゴユリが咲くのは初めての経験だ。今日の最高気温は17度だった、真夏と違い肌寒いこの季節に花開くとは。2本在るうちのもう1本にも小さな蕾が見える。このユリたちはどんな刺激を受けててこの時季に咲くようになったのだろうか。

10数年前、晩秋の風景や廃屋を撮りに朽木村の奥へ出掛けたことがある。その折、不意の時雨に見舞われ山家の庇を借りた、その庭先で時雨に打たれるタカサゴユリを見掛けた。時雨のほの暗さの中に咲くユリはぞっとするほどの白さだったことを覚えている。

晩秋のタカサゴユリを見ると決まってこの時の光景を思い出す。

晩秋の朽木の奥や小入谷へ、そんな思いに駆られても今ではそこがなんと遠いことか。