ウスバツバメガの幼虫とヨコヅナサシガメ

びわこ大津館(旧琵琶湖ホテル)へ通じる道は、見事な桜並木になっている。
昭和9年のホテル開業時に植栽されたと言われるから、80年以上経た老桜の道だ。

この老桜の下を通る時は桜の木にいる虫探しするのが習い性になっている。
今日も丹念に虫探しをしたが見付けたのは、ウスバツバメガの幼虫とヨコヅナサシガメのみ、それも僅かな数だった。

桜の幹に額を押し付けるようにしてファインダーを覗いていて背後から声をかけられる。
「何を撮っていらっしゃるんですか」60代と思われる夫婦連れの女性の方からだった。
何か特別なものにレンズを向けていると思ったのだろう、「ウスバツバメガの幼虫がいましたので」と答えると「黄色いヤツね、うちの庭の桜にも沢山いることがあり、困りものですよね」
女性の反応からするに、毛虫にレンズを向けている変な爺さん、どうもそんなふうに思われたようだ。
いつだったか、シシウドの花に来ているアカスジカメムシを撮っていて、何を撮っているのか尋ねられ「カメムシの仲間です」と答えた時、気持ちの悪そうな顔をされたこともあった。
「虫愛ずる姫」は少ないのが常なのだ、嫌な顔をされるのもやむを得ない。

ヨコヅナサシガメ