トビイロシワアリの獲物(5)

虫撮りに出掛けようと玄関先に出た時、トビイロシワアリが獲物に群がっているのを見る。
今夏は不思議なほど玄関先や階段でトビイロシワアリが獲物に群がっているのを見るのだ。
8月の初め頃に見かけてから今回で5度目、今日の獲物はアメリカミズアブのようだ。


このアメリカミズアブもバラバラに解体されて巣に運び込まれるのだろう。
トビイロシワアリは一夏にどれほどの獲物を確保すのだろうか、そんなことが気になっていた。


「黒いチョウが来てますよ」
カミサンの声に書斎から駆け下りる、庭のノウゼンカズラにクロアゲハが来ていた。

クロアゲハの飛翔体が欲しいとノウゼンカズラの花から翔び立つのを狙っていたが、花に貌を突っ込んでいる状態が思いの外長いのだ、35-350mmを装着したカメラが重くなってくる、しびれを切らしてカメラを下ろした、その直後にクロアゲハは翔び立つ、あっという間に狙いは絶たれた。

翔び立ったクロアゲハは向かいのIさんの庭へ、再びノウゼンカズラに訪れることはなかった。