黄水仙

外は時折恐ろしいほどの突風が吹き荒れる。
荒れ模様の中外出もならず、昨日手に入れた「ヒトの心はどう進化したのか」鈴木光太郎著・ちくま新書を読む、読むというよりも半ば呆けていたから見ていたという方が正しいだろう。
読書をしていてこんな状況になることが、昨年の初め頃から時々あるのだ。

カミサンは会社時代の友人と会食のため京都へ出掛けている、一人だけの昼食も寂しいと近くに住む孫を誘ってイタリアンの店へ行く。
美味いと思って行く店だがたまになんじゃこれはと思う一品に出会うことがある。
今日は不幸にもなんじゃこれはの一品にぶっかった。
チョイスしたパスタは美味かったが、ガーリックトーストは一口齧っただけだった。
それにデザートのチーズケーキもシャーベットも好みで無かったのだ。

半ば呆けた読書と満足できなかった食事。
些細な事だ思いながらも不幸の始まりみたいに、少し暗くなっていた。

気分転換のための散歩をしていて黄水仙を見付ける。

どこかホッとする色合いに思えた。