しこぶち信仰

安曇川流域のしこぶち信仰」こんな演題に惹かれて、朽木やまびこ館(高島市)で開催される「しこぶちフォーラム」に行って来た。
安曇川流域に幾つものしこぶち神社が点在しているのは承知していたが、詳しい神社の由来やその歴史などは全く知らなかった。
安曇川流域というごく限られた地域に何故これほどまでに多く祀られているのか、どんな信仰形態をもっているのか、どんな祭儀が行われているのか等など知りたかったので出かけたのだ。

安曇川流域は奈良時代以前から材木の切り出し地で知られ、河川や琵琶湖の水運を利用して奈良や京の都へ建築用材を供給していたとのこと。
この時の河川運搬が筏流し、この安全を祈って祀ったのがしこぶち神社、河の要所々々17ヶ所に祀られている。
杣人が山の神を祀ったように筏乗が祀った川の神なのだ。

知りたいと思っていたことと講演の方向はかなり違っていたが、それでも面白かった。

安曇川 RIVER MAP」という資料を頂戴する。
思子淵神社(志古淵神社)の所在地、安曇川本流とその支流にある名前を付けられた197の淵や岩などの場所もマッピングされているこの地図は、虫撮りで朽木の山間を歩く時には有効に利用できそうだ。

安曇川沿い中流域に点在する集落4ヶ所で梅の花を探してみたが硬い蕾のままだった。
春は未だ遠い感じだった、それでもヨコヅナサシガメは活動を始めていた。

三月も半ばだ、今日を老兵の啓蟄の日にしなくてはなるまい。