バン

天神川(大津市堅田)の河口近くで脇腹に白い帯状紋のある黒い鳥を見た。
嘴は赤くその先端は黄色、尾羽の下の部分は白い羽だ、何と言う鳥だろうか、初めて見る鳥だ。
対岸の水草の上をよたよたという感じで歩いている、近づいても飛び立つ気配はなく、草むらに潜り込んでいった。

野鳥図鑑(石田光史・ナツメ社)で調べてみるに、バン(ツル目クイナ科バン属)だった。


バンは足に水かきがないので泳ぎは苦手。尾羽を上げ、前のめりな姿勢で、反動をつけるように頭を前後に振って泳ぐがなかなか前に進まない。ぎこちない泳ぎ方だと言われている。
泳ぎが苦手なことを知っていればそれなりに注意して観察しただろうに、残念だった。

バンは雑食性で水生植物、昆虫、甲殻類などを食べるという。

このバン(鷭)は滋賀県では、準絶滅危惧種に指定されているとのこと。
バンの仲間オオバンはよく見掛けるが、バンを見掛けたのは今回が初めて、レッドリストに載せられるほど数を減らしているのだ、湖岸を歩く時は注意していなくてはなるまい。