朝のフィールドでキジの夫婦を見つけ追いかけていて、珍しい光景を見た。キジとカルガモのコラボ、草むらから頭を出したり引っ込めたりするシンクロダンスのようだった。動画で撮って編集すれば面白いものが出来たに相違ない。
キジを最初に見つけたのは水田と畑の境界にあるイチジクの木の下。
動きがないのでファインダーから眼を外していた。肉眼では気付かなかったが再びファインダーを覗いてメスが来ているのを見る。1ショットする間もなくメスは草むらに隠れてしまった。しばらくしてオスも下の田んぼに降り姿を消す。オス・メスが姿を消したのをきっかけにその場を離れた。
再びキジを見つけた時には夫婦は揃って田圃の中を遠ざかっていた。
メスはまっすぐ前へ進み、オスは畦道を右折して行く。別々に巣に戻るのだろうかと思っていたが引き返してきた。
オスが通り過ぎた田んぼにカルガモがやってくるのを見てそちらへレンズを振る。着水時の水の飛沫が上がるシーンが欲しかったが、狭い畦の上で十分に身動きができず、それにボールヘッドの締め付けを緩めるのに瞬時の手間がかかっているのだ。欲しいものは手に入らずだ。
土手に上がったカルガモは老爺が近くにいることに驚いたのか前の田んぼの草むらに走り込み隠れた。この後キジとカルガモのコラボを見たのだ。
肉眼で見た時は遠くのことでもあったから、2羽のキジ、それもヒナを伴った親子に見えたのだ。
キジとカルガモの2羽はシンクロダンサーのように、ある間隔をおいて草むらから頭を出したり引っ込めたりする。そんなシーンが3度ほどあった。2度と見ることの出来ないシーンに出会えたのだ。鳥撮りの幸せだった。
カルガモが飛び立った後キジのメスは畦道に上がりゆっくり遠ざかっていった。その向かう先にオスが待っていた。