昨日の人影のない田圃と違って今日は田植えの準備をするトラクタや土手の草刈りをする人たちをあちこちで見掛ける。
キジがねぐらにしている耕作放棄地Cブロックでは草刈りが、Dブロックの直ぐ隣ではトラクターが入っているのだ。これではキジが姿を現すこともならずだろうと思い、鳥撮りを諦めフィールドを一周りして帰ることにした。
農作業をしている人を撮りながら田圃道をぶらぶら30分近くも歩いただろうか、少し離れた畦の上を小走りに走るキジを見つける。走る様子がいつもと違って何となく変なのだ。
600mmにズームアップしてファインダを覗く、走り寄ったキジの向こうにもう1羽のキジがいた。
睨み合いが始まる。
しばらくこんな睨み合いが続いていた後、畦の向こうに姿を隠し見えなくる。
畦の向こうを移動しているようだ。姿を完全に見失ってしまう。再び見つけたのはかなり離れた草むらの中。ここでも睨み合いをやっていた。
草むらから出るとまたも畦の上で睨み合いを始める。
執拗な睨み合いを続けていたがついに動きがはじまった。
バトルが始まったのだ。
バトルは一度だけだった。
バトルに負けたヤツは背中を丸めトボトボという感じでDブロックの草むらへ向かった。
最初に2羽のキジが睨み合っていた直ぐ近くの草むらにメスのキジがいるのを偶然見つけた。
2羽のキジの争いはこのメスを巡ってのバトルだったのだろうか。勝者はメスを伴って営巣場所と思われるEブロックに向かった。
燦々と降る陽光の下での小一時間、楽しい一刻だった。