昨日はカミサンの定期検診のため滋賀県立総合病院へ行った。随分長い待ち時間の所為でカミサンも相当に疲れていたが付添の老躯もくたびれ果てていた。そんな事もあってカメラを持って出掛ける気にもなれず呆けていた。一日不作にならないようにと今日は早々に鳥撮りのフィールドへ行く。
今季初めての母衣打ちを見た。
田圃の畦にいたコヤツはまるで私を出迎えてくれるかのように、一段下の田圃から畦に上がってきて、かなり長い間私の方を眺めていた。三脚を据えカメラをセットして動き出すのを待つ。根比べという感じの待ち時間だった。
10分近くも対峙していただろうか、ヤツは根負けしましたとばかりに下の田圃に姿を消した。再び見掛けたのは2区画向こうの田圃の畦、遠いのだ、カメラを担いであぜ道を急ぐ姿を誰かが見たら、老いたピエロが綱渡りをしているふうに見えただろう。
あぜ道の途中でヤツを見つけ三脚を再び据えた。
突然、母衣打ちをしてくれた。今季初見だ。
母衣打ちが終わるとそそくさという感じで移動して行き草むらに姿を消した。
ヤツの後を追いかけていてあぜ道にメスがいるのを見つける。メスは体の大きさからみるに若鳥のように見える。草むらに姿を隠したオスとペアだろうか。
草むらに隠れたメスをその後見ることはなかったが、オスの方は遥かに離れた場所にいるのを見つけた。
本日好天、人影のまったく無い田圃道にいるのだ。マスクをせずにいる幸せを全身に感じていた。