落ち蝉(クマゼミ)

カミサンの放射線治療に出掛けるため階段を降りていて、クマゼミが転がっているのを見つける。拾い上げようと手を出すとパタパタと動き出すのだ。飛び立つ程の生命力な見られなかったが命の余燼の燻ぶりが見えた。いつもだったら即座にコンデジを引っ張り出すところだが、診療予約の時間のこともあり、パタパタ動くヤツを拾い上げ擁壁に這う木蔦の間に忍ばせた。

3時間程して帰って見るとヤツは完全に亡き骸になっていた。木蔦の間から取り出し1ショット。

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今夏はツクツクボウシアブラゼミ、そして今回のクマゼミと3種の落ち蝉が撮れた。

落ち蝉を見ると孫娘のことをよく思い出す。幼稚園の年小さんだった頃、拾ってきたセミのお墓を作るんだと言って、小さな玩具のスコップで庭の土を掘り返していた事があるのだ。そんな彼女も今は大学4回生、数日前にはカミサンのスマホに院試が受かりましたとメールをしてきていた。

生々流転、そんな言葉を呟いていた。