午後3時前「雨ですよ」というカミサンの声で書斎に駆け上がった。書斎の窓は東側も南も全開にしていたのだ。冷房の効いた居間で「極北の動物誌」を夢中で読んでいたから、強い雨が降り始めたことに気付かなかったのだ。カミサンの声が無ければ窓際の机の上の本数冊が雨の飛沫を受けるところだった。
不意に読みたくなる本が幾つかある。その一つがウイリアム・ブルーイットの「極北の動物誌」だ。呆け暮らしが続いて気分がざらつき始めるとコイツを書棚から引っ張り出し、13篇ほど収められているうちのいくつかを読むのだ。
今回は「極北の動物誌」と一緒に白川静さんの「中国の神話」も引っ張り出した。
図書館に「日本発酵紀行」小倉ヒラク著を予約している。コイツが届くまでの間は「中国の神話」でボケ防止だ。
窓の外ではノウゼンカズラの花が雨にうたれている。