「祇園祭礼図巻」を観に

横山崋山展を観に京都文化博物館まで出掛ける。主たる目的は崋山の晩年の大作と言われる「祇園祭礼図巻」(30mを越える絵巻物)を観ることだった。巡行する山鉾や細かく描かれた人の動きが面白くて、ひとこまずつ丹念に覗き込んでいた。

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京都文化博物館を出た時、市立美術館別館で京都写真倶楽部連盟展が開催中だったことを思い出し立ち寄る。

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立ち寄ったことが正解だった、久しぶりにお気に入りの幾つもの作品に出会えたことと、これも写真だろうかと写真の概念を破られるような写真を眼にしたことだ。その作品はどんなふうにプリントしたのか分からないが、暗い色調の画面はインクが少し盛り上がっているようにみえるのだ。プリントした上に彩筆を載せたという感じがする。(名前を今思い出せないが主宰者の作品)これは写真だろうか、写真と絵画を峻別するぎりぎりの限界点は何なんだろうか、そんなことを考えながら眺めていた。

写真展の作品は暗いトーンや光量を切り詰めたという手法の写真が大半だった。指導される師の作品が暗いトーンだったからまさに師資相承だな、と思いながら観ていた。いろいろ考えさせられる写真展だった。