ドジなヤツ

穏やかな陽射しと涼やかな風に誘われて早朝のITOUさんの菜園へ行く。
菜園に枝を伸ばしているUさん宅のセイヨウニンジンボクに思いがけず沢山のアゲハが来ていた。
それにマルハナバチツマグロヒョウモンも来ているのだ、嬉しくなっていた。

アゲハの飛翔体にレンズを向けていて、ニンジンボクの高みにカマキリがいるのを見つける。
よくよく見ているとゆっくりと枝を登っているのだ。
どうやら枝先の花に来るアゲハが目的のようだった。


カマキリがアゲハを捕まえるシーンが欲しくて首筋が痛くなるほど見上げていた。
カマキリとアゲハの間の間合いというのはどれくらいなんだろうか、アゲハが何度もカマキリのすぐ近くに止まるのだが、カマキリは胸の前にたたんだ鎌状の腕を一向に振り上げないのだ。

小半時粘っている間一度だけ鎌腕を伸ばすことがあったが、逃げられてしまう。
アゲハはカマキリの目の前に止まったのに捕獲出来ないのだ、なんとドジなヤツだろう。

そんな思いだったがもう一人ドジなヤツがいた、シャッターを切ったが一瞬の遅れ、アゲハは飛び去ってしまいフレームに入っていないのだ。
帰ってからこんな話をカミサンにしていたら、曰く「もう齢ですから・・・・、残念でしたね」

捕食のシーンを待ち続けるには、三脚にカメラを載せピントを固定、肉眼で状況を見ながらシャッターが切れるようにリモートシャッターも用意しなくてはなるまい。
次に来る時は重装備で来てみよう。

初秋好日 虫撮り日和だった。