二科会写真展を観に

10日以上も続く連日の猛暑に手酷く痛めつけられて万事億劫、呆け暮らしが続いている。
そんな呆け暮らしに一区切り付けるつもりで、草津市立図書館3Fギャラリーで開催中の「第13回・二科会写真部滋賀支部展」を見にカミサンを誘い出して行く。
炎天下出掛けて来た甲斐があった、いい作品に巡り会えたのだ。

受付の方にブログに載せたい旨を告げ、撮影の許可をもらいお気に入りを撮る。

最初に眼を引いたのは西岡伸太さんの「係留」

西岡さんのこれまでの出品作はほとんどがモノクロ仕上げの作品だった。
今回の作品は、係留されている船の船腹の朱と水面の黒、垂れ下がっているロープの白さ、これらが何かを象徴している、そんな構図で切り撮った作品、素晴らしいと思った。

吉村仙次郎さんの「登校日」
雪の降りしきる中を小学生のグループが登校している情景を撮っているのだ。
カミサンと並んで暫くの間眺めていた、出品作品中一点差し上げますと言われればこの作品に手を挙げただろうとカミサン、同様に私も手を挙げるだろう。

「寒行僧」児玉憲武さんの作品の前で佇んでいて様々なことを思い出していた。

私もこんな風景を撮りたいと、小浜の発心寺をロケハンしたことがあるが、雪の降る中を遂に出掛けられずにいるのだ、現在の老躯の身ではもう決行することは出来無いだろう。
雪の中の寒行托鉢、撮ることの叶わぬ光景になってしまった。

素晴らしい作品の並ぶ写真展会場で過ごした小半時、久しぶりに心落ち着く一刻だった。