老いのかたち(39)

短い午睡の後キジを見に行く。
車を停めたすぐ眼の前のレンゲ畑にいるキジを見付ける。


幸先良しと畦道を小走りに行くのを追いかけるが、ヤツは今日も機嫌が悪かった。

全身が見える田圃道へ回り込みファインダーを覗くやいなやヤツは翔び立つ。
150-600mmを翔び立つのに合わせて振ったものの、この瞬間を捉えきれないのだ、老いは敏捷さを欠く。


写真仲間たちと年に一度写真展を開く、この時のポスター作りを担当している。
昨夜はこのポスター作りをしていてプリンターの思わぬトラブルに巻き込まれ、トラブルの解消にずいぶん長い時間を要した。
A3の用紙の時はスムーズに動いていたプリンターが、B4用紙に切り替えてプリントし始めた途端トラブルを起こし、グシャグシャに用紙を噛み込んで動かなくなるのだ。
最初の用紙はなんとか引っ張り出し再試行、2度目は給紙したものの用紙は斜めに入りインクまみれで今度はグシャグシャになって排紙されるのだ。
プリンターはcanonのip9910,10年以上使っていて何度かこんなトラブルを経験しているから、対処の仕方は判っている筈なのに思い出せないのだ。
ネットで調べる。「給紙ローラのクリーニング」を複数回行うことでまずは解決した。
B4のポスターは4枚必要、2枚目まではスムーズにいったが今度は3枚めがいつまで経っても排紙されないのだ。
プリンターの状態がオフラインと表示されている。
プリンター側にトラブルの原因が在るのかパソコンなのか通信ケーブルなのか、ネットで調べたが解決の手段が判らないのだ。
カミサンのプリンターを借りてもいいが彼女のはcanonのMG4130,用紙サイズはA4まで、解決策にはならないのだ。

1時間近く四苦八苦していていた。
パソコンの再起動が問題解消になることもある、ふとそんなことを思い出し実行、解決する。

「日月逝く、歳我と与ならず」
老いていく時間の速さを身にしみて感じた一日だった。