母衣打ち(3)

田圃に水が入り始め、畦道にオオジシバリの花やスミレの仲間などが咲き誇り、耕作放棄地ではヨシの新芽が大きくなり始めると、野面は様変わりする。
昨日の雨の名残で畦道はいたるところで冠水していたがお構いなしのキジ探しだ。
午後からの探訪だった所為もあり、キジの啼き声は午前中の時と比べて随分少なかった。
探し歩いていて背の高い枯れ草の中をゆっくり移動していくヤツを見付け後を付けた。


一度姿を見失うが次に現れるだろう場所の見当を付けて田圃道を横切り先回りする。
三脚をセットして待つこと暫し、見当を付けていた場所は正解だった。

豪快な母衣打ちを立て続けに見せてくれた。

今日も呆けずに済んだ。