アオメアブの貌

炎暑の中、京都へ出る。
花園大学2016年度京都学講座」の案内状を頂戴していたのだ。
講座案内の中に佐々木閑教授のお名前を見付けなければ、この暑さの中、京都へ出掛けることはなかっただろうが、いつ聴いても面白い講義をされる教授のお名前に誘われて出掛けてきたのだ。

JR山陰本線円町駅から会場までゆっくり歩いて10分弱だが街路に全く日陰はない、一汗かく。
構内の楠の木陰て一息ついていて近くの草叢にアオメアブがいるのを見付ける。
本日の「一日一虫」


今日の講座は「ブッダの食生活」(講師 佐々木閑花園大教授)と「一日不作、一日不食〜インドの戒律から中国禅宗の清規」(講師 柳 幹康花園大国際禅学研究所専任講師)の二部構成。

インドにおける出家者の食生活の基本は「世俗への完全依存」=乞食、①自分で働いて食べてはならない、②人からもらったものしか食べてはならない・・・・等など、食に関するサンガの戒律の様々な話(佐々木教授)、このインドにおける前記①と②の戒律が中国禅宗においては変貌する、僧は自ら農作業を行い、調理も行う、インドでは禁じられていた正午以降の食事も「薬石」という名のもとに公認される等などや唐代禅宗の「作用即性」説の話(柳 専任講師)
いずれの話もこれまで掘り下げて聞くことがなかった分野だけに夢中で聴いていた。

とても面白かった講座、それに虫撮り、炎暑なれども好日なりだ。