早朝の虫撮りに出掛けようとした玄関先で、タカサゴユリの葉にしがみついているセミの抜け殻を見付ける。
アブラゼミの抜け殻だ。
昨日は全く気付かなかったから昨夜の羽化に違いない。
我が家の玄関先、セミの羽化のシーンを撮るのには絶好の場所、早くから気付いていれば一晩中でもセミと付き合えたのに、そんな悔しい思いで階段を降りていて階段の石垣でも抜け殻を見付ける、えっ!という思いだ。
一晩で2匹のアブラゼミが羽化していたのだ。
シロダモの木の下から這い出したのだろうか。
セミの羽化シーンは随分以前に一度撮っただけ、7月の半ば過ぎになると羽化シーンを撮りたいといつも思い描いていたがチャンスに巡り会えなかったのだ。
それだけに絶好の場所での撮影シーンを逃がしたことが悔やまれてならない。
これから先、残り時間の少なくなっている老躯に羽化シーンが見られる夏は来るだろうか。
無為にしてひがな空蝉もてあそぶ 川端茅舎