群雀

比良山麓の棚田道や雑木林を歩く。
どこへ行っても棚田は延々と続く獣除けの柵に取り囲まれている。
その出入り口には必ず関門のように立ち塞がる柵扉が設えられているのだ、この開扉は所によっては容易ではないのだ。一山越えるのに何度も面倒な作業を繰り返した。

苦労して歩いた棚田道では鳥の姿を見ることがなかったが、辿り着いた在所でスズメの集団を見る。
少年時代(半世紀以上も前)の棚田では稲刈り後の落ち穂を啄みに何十羽というスズメが来ていた。まさに大集団、群雀を見ることがあったが、今ではほんの僅かな集団を見るだけだ。

こんな小集団でもムラスズメ(群雀)と呼びたいものだ。

倉敷市橘香堂の銘菓・むらすゞめ、喰いたくなっている。

在所の農家の庭先では、紅梅に来ているウグイスならぬメジロを見た。