小さな船溜りで一羽のアオサギを見た。
余程人馴れしたアオサギなんだろうか、釣り人のすぐ近くの船の上にも来るし、沈船の上に降り水面を覗きこんでいる時にルアーが身近に投げ込まれても平然としているのだ。
アオサギは攻撃的な性質だが反面非常に神経質な鳥だと聞いている。
そんな神経質な鳥も、船溜りの釣り人はイタズラをしないという学習をしているようだ。
誰かの写真展で、月光に輝く湖面とエリを切り撮った作品を見たことがある。
高度なテクニックを使っての多重露出の作品のようだった。素晴らしい出来栄えだった。
遠景にうっすらと見える島影からどこの浜で撮ったのだろうか、場所を思いめぐらしながら眺めていたのを憶えている。