ヨコズナサシガメの幼体

コンクリート製の小さな祠の庇裏でヨコヅナサシガメの幼体を見付ける。

庇の裏だから雨露をしのぐことは出来るだろうが、越冬には不向きな場所のように思われる。
雨や寒風を避ける事が出来る木の洞や樹皮の隙間を探しにこれから移動を開始するのだろうか。

祠の近くには桜の大木がある。
老木だからヨコヅナサシガメの幼体が越冬するに好都合な洞や割れ目もあるのだ。
本能的にこうした越冬に適した場所を選ぶとすれば、この幼体はどんな移動手段を執るのだろうか。
ヨコズナサシガメをこれまで何度も見てきているが、ヨコヅナサシガメの翔ぶ姿を見たことは一度もない。
ましてや今目の前にいるのは小さな幼体だ、翔べるという感じではない。
ヨコヅナサシガメの動きは成体と言えども非常に緩慢だ。ましてや幼体だ。

いろんなことを想像していた。