カマキリの死その後

土塀にぶら下がるようにして死んでいたカマキリを見付けたのが11月18日。

あれから2週間、死骸は壁から落ちている。
アリ達の活動が盛んな夏だったら解体されて巣に運び込まれただろうに、この寒空の下では処理もされず干乾び始め半ばミイラ化している。

朽ち果てもせず風葬の状態で何時までここに残っているのだろうか。

孫娘がアブラゼミのためのお墓を庭の片隅に作っていたことがある。
彼女が幼稚園の年少組の頃だ。
何とも言えず真剣な面持ちで、一人黙々と穴を掘りアブラゼミを埋めていたのを憶えている。
その彼女も年が明けると高校受験が控えているのだ。
このカマキリの死を見たら彼女はどんな反応をするだろうか、ふとそんなことが頭をよぎった。