カマキリの死

「小さな命の終わり」というファイルを持っている。
道端などで見付けた虫たちの命の終わりを撮り溜めたものだ。


このカマキリを見たのは昨日の朝の散歩の折だ。
体を前後に動かしていた。
遅くまで命を繋いでいるヤツもいるんだなと思いながら通り過ぎた。

今日の夕方の散歩で、昨日見た同じ場所にカマキリがいるのを見付ける。
なんじゃこれは、そんな思いでコンデジをポケットから取り出す。
土塀の壁面にぶら下がっている様子がどこか可怪しいと思い指先で触れてみる。
後ろ足一本を壁面に引っ掛けてカマキリは死んでいた。
こんな状態だったからその体が風に揺れ生きているように昨日は見えたのだろう。