カタツムリ

駅へ向かう道端でかカタツムリが転がっているのを見付ける。
近くのお宅の庭先から何かの拍子に転げ落ちて来たのだろう、通学時の子ども達にも見つからず、車にも轢き潰されずにいたのだ。
いつもだったらその様子を撮っておくのだが急ぎ足で駅へ向かう途中だ、塀と電柱の間の隙間にカタツムリを隠しておいた。
帰り道隠しておいたカタツムリをピックアップして家まで持ち帰る。

タツムリはニシキマイマイのようだ。

我が国ではカタツムリはマイマイ類とキセルガイ類を合わせ700種近くいるといわれている。
琵琶湖周辺には何種類くらいいるのだろうか。
タツムリはその性質上移動する能力が低いから地域毎の種の分化が多いという。
イセマイマイ、ハリママイマイ、サンインマイマイ、アワジマイマイ、ノトマイマイ等など、各地の地名が付いたマイマイもいるのだから、ビワコマイマイと呼ばれるカタツムリもいるのだろうか。

今日の講座は山田明爾先生の「ダンマパダ・法句経」講読の三回目、少し居眠りしていた。
老兵の我儘が頭をもたげていたのだ。
そそくさと教室を飛び出し京都ヨドバシカメラへ行く。

写真仲間のTさんが可変式NDフイルターを使って祭りのシーンをスローで撮っていることを思い出してのNDフイルター探しだったが、パソコン売り場でタブレットやPCをいじくり回している時間が長くて空腹を感じ、カメラのフロアへは行かずに食堂街に直行する。

食事の後立ち寄った大垣書店で文庫本2冊を買う。
沈黙の王・宮城谷昌光(文春文庫)
ロードス島攻防記・塩野七生新潮文庫

方丈記私記」は喉元に使えるような感じだったから書棚に戻しておいた、その反動みたいに安心して読めるものをと思い買ったのだ。
宮城谷昌光さんを知ったのはその小説「重耳」を、塩野七生さんの場合は「海の都の物語」を読んだ時だ、十数年も前になる。
この2冊はいずれも二人の作家を知る初めての本であり、衝撃を受けながら夜を徹して読んだ本でもあった。
文庫本2冊を買ったことからNDフィルターのことをすっかり忘れて電車に乗った。