落日

銅鐸博物館(野洲市)で催された講演会(野洲川下流域の古代文化)からの帰り道、随分久しぶりに大きくて真赤な夕日を見た。
比良連山の麓に住んでいることや書斎の窓が東向きということもあって様々な夜明けの光景は見ているが、落日を目にすることは極めて少ないのだ。
こんなこともあって比叡山の方向に沈んでゆく夕日を野洲川沿いの道で見た時、その素晴らしさに車を停め撮りたいと思った。
だが、車の多い道では停めるスペースが見当たらないのだ。
何とか見つけて車を停めた時は感動した夕日の輝きはもう無かった。

まさしく「釣瓶落し」の落日だった。

一度はきちっと落陽を撮りたいものだ、場所探しをしなければなるまい。


講演会「野洲川下流域の古代文化」講師・大橋信弥(野洲市歴史民俗博物館協議会委員)
タイトルに惹かれて参加したものの半ば居眠りしていた。
古代文化という言葉を自分なりに勝手に解釈して、下之郷遺跡(吉野ヶ里遺跡・佐賀、唐子鍵遺跡・奈良に次ぐ3番目の巨大な環濠集落遺跡)などを中心にし、そこから出土した遺物などから当時の政治的社会的なことや祭祀に関する話があるだろうと思い込んでいたのだ。

それというのも「邪馬台国近江説」を唱える人が居ることを承知していたから、「古代文化」という言葉にある種のロマンを思い描いていた。
ところが野洲川での服部遺跡の発掘現場の話が主だったからついていけなかったのだ。

タイトルに惹かれて参加した講演会でこれまで何度か居眠りをしたことがある、自分の興味の方向と違うと居眠りをする、これも老兵の我儘だんだが今では我儘をコントロール出来なくなっている。